「冬虫夏草」展をやっているというので訪ねてみた。地方のしかも金沢市で開催されるなどというのは非常に珍しい。まずこの展示会を開催されることを企画された方々に敬意を表したい。
しかも、石川県の企画というので二度びっくりである。大体が県というのは国の機関の提灯持ちやごますり案内人という印象が強いのに、超然主義の精神は旧制四高を思い起こし極めて楽しい。
私が訪れた日は夏の日差しが残る暑い時だった。金沢駅東口で七番乗り場、北陸大学太陽が丘行きに乗車した。バスは金沢市内をゆっくりと進み、湯涌街道からそれて空に登るような坂道を進んで、太陽が丘キャンパス口に着いた。バスを降り、もと来た道を戻りながら坂を下っていくと中途に自然史資料館という小さな看板が左側に立っている。そこを曲がるとすぐに資料館に到着することができた。
かなり年月の経った建物だったが立派なものである。企画展は二階の大広間を利用したもので、展示資料や説明も専門的でおざなりのものではなかった。大学の研究者が観覧しても恥ずかしいものではない。
冬虫夏草(とうちゅうかそう)は中国の四川、雲南、青海、貴州、西蔵省に主産し、四川省が産量最大である。
子嚢菌亜門、核菌綱、バッカクキン目、バッカクキン科のフユムシナツクサ (シナトウチュウカソウ) が産生する子座 (子嚢胞子も含む) 、およびその寄生である鱗翅目あるいは鞘翅目の昆虫、 とくにコウモリガ科のHepialusarmoricanus Ober.の幼虫の虫体 (体内に菌核を形成する)の合体した乾燥品。
幼虫の体に入った菌は菌糸を伸ばして成長し、やがて体内を完全に占領し、さらに長い柄を出してキノコが発生する。幼虫の長さは三〜八センチ、柄の部分は四〜十センチある。
頭部がやや膨らんでいる。市販されている生薬は全長が10センチ前後、黄褐色である。
冬には虫の姿をし、夏に変じて草になると信じられていたため冬虫夏草の名があり、古来ウドンゲとともに吉祥のしるしとして知られていた。
現在は昆虫寄生菌を総称して冬虫夏草といっている。
蝉の幼虫に寄生したものを特に金蝉花といっている。成分としてはコルジセピン、コルジセプス酸、ビタミンB12などが含まれ漢方ではよく使用される。
疲労回復や免疫力の回復に効果があるというので珍重されている。
コウモリガ科だけでなく、カメムシ、バッタ、ハチ、サナギタケなどに寄生した極めて珍しい冬虫夏草も展示されている。驚いたことに当店が販売したであろう冬虫夏草の一種「北虫草」も展示されていた。29年11月26日まで開催されている、しかも、嬉しいことに入場無料である。ぜひ訪ねてみてもらいたいものである。
資料館の外に出ると激しい日差しが体に降り注いだが、何かしら心地良い気分で、今日一日が充実したものになった気がして大変満足だった。
しかも、石川県の企画というので二度びっくりである。大体が県というのは国の機関の提灯持ちやごますり案内人という印象が強いのに、超然主義の精神は旧制四高を思い起こし極めて楽しい。
私が訪れた日は夏の日差しが残る暑い時だった。金沢駅東口で七番乗り場、北陸大学太陽が丘行きに乗車した。バスは金沢市内をゆっくりと進み、湯涌街道からそれて空に登るような坂道を進んで、太陽が丘キャンパス口に着いた。バスを降り、もと来た道を戻りながら坂を下っていくと中途に自然史資料館という小さな看板が左側に立っている。そこを曲がるとすぐに資料館に到着することができた。
かなり年月の経った建物だったが立派なものである。企画展は二階の大広間を利用したもので、展示資料や説明も専門的でおざなりのものではなかった。大学の研究者が観覧しても恥ずかしいものではない。
冬虫夏草(とうちゅうかそう)は中国の四川、雲南、青海、貴州、西蔵省に主産し、四川省が産量最大である。
子嚢菌亜門、核菌綱、バッカクキン目、バッカクキン科のフユムシナツクサ (シナトウチュウカソウ) が産生する子座 (子嚢胞子も含む) 、およびその寄生である鱗翅目あるいは鞘翅目の昆虫、 とくにコウモリガ科のHepialusarmoricanus Ober.の幼虫の虫体 (体内に菌核を形成する)の合体した乾燥品。
幼虫の体に入った菌は菌糸を伸ばして成長し、やがて体内を完全に占領し、さらに長い柄を出してキノコが発生する。幼虫の長さは三〜八センチ、柄の部分は四〜十センチある。
頭部がやや膨らんでいる。市販されている生薬は全長が10センチ前後、黄褐色である。
冬には虫の姿をし、夏に変じて草になると信じられていたため冬虫夏草の名があり、古来ウドンゲとともに吉祥のしるしとして知られていた。
現在は昆虫寄生菌を総称して冬虫夏草といっている。
蝉の幼虫に寄生したものを特に金蝉花といっている。成分としてはコルジセピン、コルジセプス酸、ビタミンB12などが含まれ漢方ではよく使用される。
疲労回復や免疫力の回復に効果があるというので珍重されている。
コウモリガ科だけでなく、カメムシ、バッタ、ハチ、サナギタケなどに寄生した極めて珍しい冬虫夏草も展示されている。驚いたことに当店が販売したであろう冬虫夏草の一種「北虫草」も展示されていた。29年11月26日まで開催されている、しかも、嬉しいことに入場無料である。ぜひ訪ねてみてもらいたいものである。
資料館の外に出ると激しい日差しが体に降り注いだが、何かしら心地良い気分で、今日一日が充実したものになった気がして大変満足だった。