唐胡麻(トウゴマ)は新修本草には「ヒマ」の名前で収載されている。
トウダイグサ科のトウゴマの成熟種子を乾燥したもの。種子の油も用いる。
中国各地。トウゴマは北アフリカから中央アジア原産で世界各地で栽培され、また野生化している。
成分としては脂肪油(ヒマシ油)30〜50%。その主成分は、リシノール酸のグリセリドであるリシノレイン約90%からなる。
そのほかグロブリン、ヌクレオアルブミン、グルコプロテイン、リシン。および毒性アルカロイドリシニンを含む。
瀉下作用、皮膚潤滑作用、ヒマシに含まれる毒性成分の成人致死量は、毒性蛋白・リシン7mg、
毒性アルカロイド・リシニン0.16gである。ただし、加熱により分解する。
唐胡麻の外皮をむいて摩り下ろしたものを足の裏に貼る。ヒマシ仁を研磨した泥状物を外用する。
現在は工業用として、印刷インキ、化粧用ポマ−ド、印肉油、機械類の減磨油として利用される。
足の裏に貼る、工業用の油など。
足の裏に貼る場合は唐胡麻と併用することが多い。唐胡麻と等量を混ぜすりつぶす。唐胡麻は15個〜25個。彼岸花根は15〜30g。大きいものは1個、中くらいならばは2個程度。唐胡麻は皮を金づちなどで叩き、取り除く。彼岸花根は球根の外側の茶色の皮をむき、白色部分を使用する。すり鉢やミキサーで潰して水分はできるだけ除く。唐胡麻と等量を混ぜたものをリント布などに貼り、足の土踏まずに貼る。貼った後、ラップなどで包むと液だれを防げる。ミキサーやすり鉢は食用のものを使わない。
唐胡麻(トウゴマ)は外用が目的である。内服はできない。
唐胡麻