中屋彦十郎薬局のブログ薬日記

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2014年08月

薬草販売  赤小豆

赤小豆は神農本草経の中品に収載されている。
「基源」
マメ科のアズキの成熟種子。日本では多くの品種が作られており、薬用にはオワリアズキ、アキアズキがよく、ナツアズキ(夏赤豆)、
オオアズキ(大納言)がこれに次ぐ。
「産地」
日本各地、中国各地。
「成分」
トリテルペノイドサポニンのアズキサポニンのほか、脂肪酸、アデニンなどを含有する。
「応用」
解毒、利尿薬として水腫、脚気などに応用する。食用。
赤小豆

薬草販売 赤芍

赤芍は中国北部原産のボタン科の多年草、芍薬の根の外皮をつけたままのもの用いる。
外皮を除いたものを白芍という。
また赤芍には野生種のベノバナヤマシャクヤクやセンセキシャクなど
の根も用いられている。これにたいして白芍といえば栽培品種のみである。
芍薬の根にはペオニフロリンが含まれ、鎮痙、鎮痛、抗炎、抗潰瘍、
降圧作用などが報告されている。
白芍は補血・止血の効があるとされ、赤芍には清熱涼血・活血の効能がある。
温熱病、無月経、腹部腫瘤、腹痛、出血、腫れ物などに用いる。
赤芍は白芍と牡丹皮の中間的な作用があるといわれる。
このため「お血」による疼痛や内出血には白芍よりも赤芍を用いたほうが効果的である。
清熱作用:熱性疾患や発熱に伴う出血や斑疹にもちいる。
温熱病で意識障害や斑疹、出血のみられるときには犀角・生地黄などと配合する。
脳炎や敗血症などで高熱、意識障害、口渇、煩燥などの症状に生石膏・犀角などと配合する。
活血作用:「お血」による痛みや腫瘤などに用いる。
下腹部の腫瘤や下腹部の膨満感、生理痛などに当帰・川芎などと配合する。
狭心症などによる胸痛には紅花・丹参などと配合する。
(冠心II号方) 脳卒中の後遺症で麻痺がみられるようなときは黄耆・地竜などと配合する。
赤芍

薬草 石菖根

石菖根は神農本草経の上品に収載されている。
菖蒲は昔から渓流の石の間に生育するものを「石上菖蒲」と称し、根茎の節が密で3cmの間隔に
9節あるものを最良品とし石菖蒲といっている。漢方では石菖蒲を使う。
ほかには水菖蒲がある。
「起源」
サトイモ科のセキショウの根茎である。石菖蒲は節間が短く香気が強い。
「産地」
中国(四川、江蘇など)、日本(徳島、香川、広島県など)。
水菖蒲は中国(湖北、湖南、四川など)。
「成分」
精油3%(メチルオイゲノール、オイゲノール、アサロンなど)
「作用」
抗菌
「応用」
鎮静、鎮痛、健胃などにいいといわれる。浴用剤。
石菖根

生薬 彼岸花根

ヒガンバナは日本の本州以南、中国の温帯に広く分布するヒガンバナ科の多年草で、
ヒガンバナの鱗茎を用いる。
9月下旬、秋の彼岸頃に鮮やかな赤い花をつけるので彼岸花と呼ばれ、
赤い花を意味する曼珠沙華(マンジュシャゲ)という別名もある。
有毒植物であり、かっては鱗茎をすりつぶして水にさらし、
毒抜きをすると食べられるため救荒食物として利用されてきた。
ヒガンバナの鱗茎にはリコリン、ホモリコリン、ガランタミンなどの
アルカロイドが含まれ、誤って食べると、
嘔吐、下痢、流涎、神経麻痺などが起こる。
石蒜は去痰、利尿、解毒、催吐薬として用いられてきた。
民間では生の鱗茎をすりおろし、足の裏に貼って浮腫を取るのに用いたり、
乳房炎、乳腺炎、各種はれもの、いんきん、ぜにたむし、などの患部に貼付した。
成分のうちリコリンはアメーバ赤痢治療薬ジヒドロリコリンの製造原料となり、
ガランタミンは小児麻痺や筋無力症などによる運動麻痺の治療に用いられる。
リコリンは強い嘔吐作用があり、、ジヒドロリコリンは催吐作用があるので、毒性が強い。
何か他の毒物を飲み込んでしまった時に救急的に吐き出させる必要が
あるときに新鮮な鱗茎1〜3gを使うほかは
家庭ではむやみに用いてはならない。
この毒性のために縁起の悪い花として忌み嫌われている。
,a href="http://www.kanpoyaku-nakaya.com/higanbanakon.html">彼岸花根

生薬 石榴実皮(せきりゅうじっぴ)

起源 ザクロ科のザクロの成熟果実の果皮を乾燥したもの。
産地 ペルシャからインド北西部原産、中国 (江蘇、湖南、山東、四川、湖北に主産) 。
日本。
成分 果皮にはタンニン類約28パーセントがふくまれ、加水分解後エラグ酸生じる。
また粘液質約34パーセントを含む。そのほか苦味質グラナチンAウルソール酸、
ベツリン酸、イソケルシトリン、微量のアルカロイドなど含有する。
薬理作用 抗菌作用 (煎剤) 。
応用 収斂、止瀉薬として、慢性下痢、下血、脱肛、遺精、崩漏帯下などに用い、
また駆虫薬として虫積による腹痛などに応用する。
処方例 黄連湯など。
用法・用量 煎剤。散剤。丸剤。1日3〜9グラム。
類似生薬 石榴根皮 (せきりゅうこんぴ);ザクロの根皮を乾燥したもの。
条虫駆除薬として果皮より強い効果がある。
石榴実皮(せきりゅうじっぴ)



生薬 沙苑子(サエンシ、さえんし)

沙苑子(サエンシ、さえんし)は
本草綱目には沙苑疾痢子として収載されている。本草経疏には沙苑子として記載あり。
「基源」
マメ科の多年草、ツルゲンゲの成熟種子(沙苑子)を乾燥したもの。
アルカロイドが含有されている。
「産地」
中国(きょう西省、河北、山西、内蒙古など)。
「薬味」
甘、温。
「作用」
肝腎を補い、精を固める作用がある。滋養・強壮を目的に足腰の倦怠感にも利用する。
「用途」
民間的には強壮、強精を目的にインポテンツ、遺精、遺尿、早漏、小便頻数などに利用されている。
白内障の初期に用いて効果がある。
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