中屋彦十郎薬局のブログ薬日記

漢方・生薬の専門店は中屋彦十郎薬局

2013年06月

生薬 アカマツ 薬酒

「アカマツ酒」  
アカマツの葉を水洗い後、水切りして細かく刻む。
新鮮な赤松葉三百六十グラム、焼酎一.八リットル、
氷砂糖百グラム。材料を瓶に入れ冷暗所で三ヶ月保存後、
ふきんで漉して葉を除く。
新鮮な赤松葉三百六十グラム、焼酎一.八リットル、氷砂糖百グラム。
一回量は盃で一杯。一日三回を限度に飲む。
冷え症、不眠症、神経痛、高血圧に良い。
別名を松葉酒ともいう。
アカマツ



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生薬 赤唐辛子 薬用酒

「赤唐辛子酒」  
赤く熟した唐辛子十五本、レモン四個、焼酎一.八リットルを用意する。
唐辛子は水で洗い、レモンは皮をむき四つきりにする。
焼酎を注ぎ、冷暗所に保存する。
二週間後に唐辛子 、二ヶ月後にレモンを取り出す。
寝る前に盃で一〜二杯飲む。
飲みにくい場合はハチミツを加えると良い。冷え性、食欲増進に良い。
赤唐辛子




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生薬 蒲公英(ほこうえい) 薬酒

「タンポポ酒」  
北半球の温帯から寒帯にかけて広く分布するキク科の多年草である。
タンポポ属の全草を用い生薬とする、漢方薬名を蒲公英(ほこうえい)
といっている。タンポポ(蒲公英)の葉や乾燥根を二百グラム用意する。
焼酎一、八リットル、氷砂糖二百グラムを用意する。
材料を広口の瓶に入れて冷暗所で二〜三ヶ月保存する。
一回量は盃で一〜二杯。一日二回ほど飲む。
解熱、たん、せき、ぜんそく、健胃、整腸、利尿に良い。
タンポポの生の葉を少し加えても良い。
蒲公英(ほこうえい)




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キンモクセイ 薬酒

「キンモクセイ酒」  
初秋に採取した、金木犀の花を陰干しして乾燥させる。
キン モクセイの乾燥葉三十グラム、焼酎一.八リットル、
氷砂糖  百グラムを用意する。材料を果実酒用の瓶に入れ、
冷暗所  で三〜四日保存後、ふきんでこして花をとる。
寝る前に  十ミリリットル位を飲む。香りの良い薬酒ができあがる。  
レモンを加えるとさらに香りがよくなる。不眠症、低血圧、  
胃の不調に良い。
キンモクセイ



混元丹煉り飴

中屋家の祖は近江の国の出身で戦乱のなか、
落武者となって加賀の国・金沢の戸室山の麓に居を構え所司となっていた。
中屋家には代々伝えられた家伝の薬があり、村人に分け与えていたところ評判がよく買い求められていた。
思い切って初代は町人となり天正7年(1579年)金沢・南町において薬種業を創業した。
代々が彦十郎を襲名し当代は15代となる。
中屋家では医王山や近隣の野山で採れる薬草を販売する傍ら、
代々伝えられてきた家伝薬・混元丹の製造販売を始めた。
それ以来、代々が伝承を重ね寛文年間には前田綱紀公より
前田家伝来の加賀三味薬といわれる紫雪、烏犀円、耆婆万病円の製造販売を許可され
薬種販売のかたわら、江戸、明治、大正、昭和、平成と製造販売がなされてきた。
江戸時代には町奉行所から町年寄を拝命し、享保、宝暦、寛政と60数年に渡って務めた。
明治11年(1878年)10月2日には明治天皇の北陸巡幸が行われた。
明治天皇は岩倉具視以下随行員800人を伴い、新潟、魚津、富山を経て金沢に到着した。
金沢市内の中屋彦十郎宅に逗留されたが、たまたま中屋家では離れを増築中であり、
周辺の地理的状況、警備のしやすさなどを考慮し決定したとのことである。
3日間の滞在中に陛下は金沢市内を視察したがその目的は
明治天皇の威光を人々に知らしめることだったといわれる。
陛下の行在所(あんざいしょ)は以外とこじんまりしている。
今話題の「混元丹煉り飴」は江戸時代の原処方に限りなく近くするという精神のもとに
胎盤(プラセンタ)を配合した。原典に忠実に製造したということがいえる。
混元とは胎盤という意味であり、丹(タン)とは赤いということである。
つまり混元丹とは胎盤(プラセンタ)が含まれている赤く煉ったものということができる。
先祖の遺志を受け継いだ15代当主・彦十郎は金沢を代表する名跡・混元丹を煉り飴として発売している。
甘くて飲みやすくお茶をいただく前に舐めると金沢の歴史に思いを馳せることができるだけでなく、
歴史都市・金沢の旅の記念にもなりぜひともお奨めしたい逸品である。
混元丹煉り飴



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生薬 キンカン 薬用酒

「キンカン酒」  
キンカンは中国原産のミカン科の常緑低木である。
栽培されている品種はナガキンカンである。
果皮には芳香があり、甘味があって皮ごと生食できる。
果皮にはビタミンCのほか、ガラクタン、ペントザン、
フラボノイド配糖体が含まれている。キンカン五百グラム、
焼酎一.八リットル、甘味料二百グラムを用意する。
キンカンは水洗い後、ふきんで水気をとり、そのまま用いる。
材料を冷暗所に入れ一〜二ヶ月保存する。たん、せき、胃腸に良い。
キンカン





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生薬 木天りょう 薬用酒

「木天りょう酒」  
昔からネコにマタタビ、女郎に小判で知られるマタタビの薬酒 である。
マタタビは漢方薬名を「木天蓼(もくてんりょう)」といっている。
日本各地、朝鮮半島、中国東北部に分布するマタタビ科の
落葉つる性植物、マタタビの果実の虫こぶを用いる。
マタタビの花の子房にマタタビアブラムシが産卵し、
そのため実は異常繁殖し凹凸不整の虫こぶとなった。
マタタビの葉や茎、果実に含まれるマタタビラクトンは
ネコ科の動物を興奮させ陶酔状態にし、唾液分泌を
促進することは広く知られている。ネコにマタタビである。
その他成分のアクチニジンには性腺刺激作用も報告されている。
マタタビ酒は木天蓼(もくてんりょう)  二百グラム、
甘味料百グラム、焼酎一、八リットルを用意する。
広口瓶に入れ、三ヶ月間冷暗所にて保存する。
冷え性 、神経痛などに良いし、精力効果も期待できそうである。
木天りょう




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生薬 五味子 薬用酒

「五味子酒(ごみししゅ)」  
五味子は本州の中部以北、北海道、朝鮮半島、
中国大陸などに分布するマツブサ科のつる性落葉低木、
チョウセンゴミシの果実を用いる。
秋には小さな深紅色をしたブドウ状の果実をつける。
植物は日本古来種である。果実にはリンゴ酸、クエン酸など
の有機酸、セスキテルペン類などが含まれる。
肝機能改善効果が注目され、急性肝炎にもいいというので
研究が進められている。チョウセンゴミシの果実三百グラム、
焼酎一、八リットル、氷砂糖三百グラム。
材料を瓶に入れ冷暗所で二ヶ月保存後、ふきんで漉す。
一日に四十ミリを限度に飲む。疲労回復、強壮、咳止めにいい。
五味子





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生薬 コケモモ 薬用酒

「コケモモ酒」  
コケモモは本州、四国、九州の高山地帯に分布するツツジ 科
の常緑小低木である。コケモモの葉を用い、越橘葉という。
コケモモの果実は熟すると酸っぱくなり、ジャムや果実酒の原料となる。
口内炎や腸内異常発酵に用いられる。
葉には配糖体のアルブチン、フラボノイドのイソクエルシトリンが含まれ、
利尿、防腐作用があるので膀胱炎や腎盂炎などの尿路感染症に用いられた。
ウワウルシの代用品だったらしい。




生薬 ケンポナシ 薬用酒

「ケンポナシ酒」
果実をよく水洗いし、ふきんで水気を取る。
材料を瓶に入れて 冷暗所で三〜四ヶ月保存後、
果実を取り出す。一日一回、三十 〜四十ミリを寝る前に飲む。
適量の果実、焼酎は果実の三倍量。疲労回復、食欲増進に 良い。
ケンポナシ




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生薬 桑の根 薬用酒

「桑の根酒(桑白皮酒)」  
桑の根皮の乾燥したもの(桑白皮三百グラム)、
焼酎一リットル 氷砂糖二百グラム。
桑白皮は二重のガーゼの袋に入れ、口を 糸でしばる。
材料を瓶に入れて冷暗所で一〜二ヶ月保存する。
一日量は一〜二杯飲む。
低血圧、動脈硬化の予防、疲労回復にも良い。
桑の根




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生薬 枸杞 薬用酒

「枸杞酒(くこしゅ)」
クコの実(枸杞子)二百グラム、焼酎一.八リットル、
氷砂糖 百グラムを用意する。これらを瓶に入れ冷暗所で
二〜三ヶ月 保存後、ふきんで漉す。一回量は杯で一杯。
一日二〜三回。 低血圧には寝る前に杯で一〜二杯飲むと良い。
血圧安定、疲労回復、補温、解熱に良い。
枸杞



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生薬 キハダ 薬酒

「キハダ酒」
 乾燥した刻みの黄柏五十グラム、焼酎八百ミリ、
氷砂糖百五十 グラムの材料を瓶に入れ、
冷暗所で二、三ヶ月保存後、ふきん でこす。
一回量は杯で一杯を水三十ミリで割る。
一日三回が 限度である。強壮、健胃、整腸、食欲不振に良い。
キハダ





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生薬 石菖蒲 薬酒

「菖蒲酒(しょうぶしゅ)」
石菖蒲(サトイモ科のセキショウ)を煎じ、その薬汁を酒の中に入れる。
毎日飲めば風邪のひきやすいひとに良い。
又、長期間服用すれば、目にも良いし、耳の症状にも効くといわれる。
石菖蒲




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生薬 女貞子 通信販売

「女貞子酒(じょていししゅ) 」
女貞子にはオレアノール酸などが含まれ、
肝・腎臓などを補い、腰や膝を丈夫にする効果がある。
焼酎に一ヶ月つけて飲むとよい。少しお燗して飲んでもよい。
主として風湿を治す効果があり、膝や腰の補益に効果がある。
女貞子





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生薬 茯苓 薬用酒

「茯苓酒(ぶくりょうしゅ)」
茯苓はマツの根に寄生した菌核である。
マツホドといっている。この刻み、百グラムを焼酎に浸しておく。
甘味料二百グラムを入れ、数日待てば飲めるようになる。
精神不安の鎮静に、利尿の効果もある。
毎日飲めば、めまいを治し、腰や膝の痛みにも良い。
茯苓




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生薬 菊花 薬用酒

「菊花酒」
薬用には甘味のある菊の花が使われる。
甘菊はもともと野生であるが、今では人工栽培されている。
花は小さく、色鮮やかで、形が整い、香りの良いものがいい。
煎じた甘菊汁に麹と米を混ぜて醸成する。
又は甘菊、当帰、クコ、地黄を混ぜて百日置く。
菊花酒を常用すれば視力強化や高血圧に良い。
菊花



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屠蘇酒 薬用酒

「屠蘇酒(とそしゅ)」
中国三国時代の名医華陀の処方として伝えている
古方をもとに現代では下記の処方で行われている。
白朮、桂枝、山椒、防風、桔梗を各二〜三グラム、
これに丁香二〜三個を刻んで加え、清酒に一〜二日浸して
盃に一〜二杯用いる。芳香の強い美酒ができる。
健胃、風邪の予防、強壮の効果が期待できる。

生薬 益母草 薬用酒

「益母酒(やくもしゅ)」
益母(やくも)全草を細かく刻んだもの百五十グラム、
甘味料三百グラム、焼酎(二十五度)一リットルを壜につめ、
貯蔵することおよそ二十日で、布で漉して粕はすてる。
少し苦味はあるが、香りの良い薬酒ができる。
女性専用ともいわれ、強壮、保健、精力増強剤としていかがだろうか。
ドイツ、フランス、アメリカでも女性の聖薬として用いられている。
複方酒として人参、当帰、地黄を配合する方法もある。
益母





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