中屋彦十郎薬局のブログ薬日記

漢方・生薬の専門店は中屋彦十郎薬局

2011年05月

生薬・十薬の薬効

十薬 (重薬) ・じゅうやく
名医別録の下品に収載されている、一名「魚腥草 (ぎょせいそう) 」
ともいわれる。日本の民間薬。「大和本草」では10種類の薬効を
有しているから「十薬」というとしるされています。薄暗い藪に足を
ふみいれたとたんに、顔をそむけたくなるほどの悪臭に襲われる
ことがある。ふみつけようものならもっと匂う、それなのに陰干し
すると匂わなくなる。
ドクダミ科のドクダミの花期の地上部です。民間では生の葉も用
います。中国では「魚腥草」、「日本」では重薬、十薬、どくだみ
などと称します。乾燥後も葉の緑色の残っているものが良い。
ドクダミは多年生草本で、梅雨ころに、一見花びらにみえる
白い四枚の総苞をつけた黄色い花穂を出す。白い花は葉の
変形である。薬用部分は全草である。開花期に根ごと採取して
日干しにしたものを十薬といっている。緩下、利尿の作用がある。
生薬名の十薬は十種の薬効があるところからつけられたという。
利尿、緩下、解毒薬として応用し、悪瘡、脱肛、痔婁、虫毒など
に外用します。日本では民間的に便秘、風邪、蓄膿症などに
煎用するほか痔、腫れ物、腰痛冷え性などに生の葉を貼る
ほか温剤とします。中国・四川、ベトナムでは蔬采として食する。
皮膚の発疹、蕁麻疹などのアレルギー症状、高血圧にもいいという。
十薬

生薬・ワレモコウの薬効

地楡は神農本草経の中品に収められている。
日本各地およびヨーロッパからアジアにかけて分布する
バラ科の多年草、ワレモコウの根および根茎を用いる。
ワレモコウは秋の野草の一つで生け花にも用いられる。
春先には若い葉はおひたしにして食べることができる。
ワレモコウは「吾木香」とか「吾亦紅」とも呼ばれる。
吾木香はジャコウソウ、オケラなど芳香性の植物につけられた
名前といわれている。赤い花穂は染料にも利用される。
中国(江蘇、安徽、河南、河北、山東省)、日本。
苦、微寒。
タンニン17%、サポニン3〜4%(サンギソルビン、
チュグルコサイドなど)。
出血時間の短縮、血管収縮、止血作用などが認められている。
「応用」
漢方では清熱、止血、吐血、鼻血、湿疹などに使われた。
慢性の血便、痔出血、不正性器出血など下半身の出血に
利用された。
民間では下痢のときに煎じたり、扁桃腺炎のときのうがい
にも利用された。
地楡

生薬・蛇退皮(じゃたいひ)の薬効

神農本草経の下品に収載されている。
一般にへびの抜け殻のことを蛇蛻(だせい)または
蛇退皮と呼んでいる。
ヘビ科のスジオナメラ、シュウダ、アカマダラなど
の抜け殻を乾燥したもの。
中国(江西、四川、江蘇、福建など)に主産する。
日本。
コラーゲン
甘、平。
悪を退け、風を去り、虫を殺すと伝えられる。
民間では鎮静、解毒などに内服又は外用されてきた。
蛇退皮

生薬・車前草(しゃぜんそう)の薬効

車前子の項を参照してください。全草を車前草または
車前葉と称します。
オオバコ科のオオバコの花期の全草です。「車前子」と
同様ムジナオオバコを起源植物とする「車全草」が流通する。
産地 車前子の項参照。
成分 イリドイド配糖体のアウクビン、フラボノイドの
プランタギニン、ホモプランタギニンなどを含む。
皮膚真菌の成長抑制作用 (水浸剤) 。
利尿、鎮咳、健胃整腸薬として、一般に単味で用います。
処方例 配合剤 (鎮咳去痰薬)の原料。日本で民間的に単味で用いる。

生薬・車前子(しゃぜんし)の薬効

神農本草経の中品に収載され、別名を「当道」と称する。
種子を車前子と称し、利尿、明目、強壮薬とします。
「気が滞って小便がでにくく、下腹が張る病気」を治し、
痛みを止め、水道、小便を利し、湿痺を除く、
久しくふくすれば身を軽くし、老衰を防ぐとある。
オオバコ科のオオバコの種子です (大粒系) 。
中国ではオオバコのほかムジナオオバコ (小粒系)
も用いられ、日本にもしばしば輸入される。
中国では春と秋の年二ど採取される。
中国、韓国、日本。
粘質物プランタゴ・ムシラゲ、イリドイド配糖体の
アウクビン、コリン、アデニン、脂肪酸などを含有する。
薬理作用 利尿作用。水分の排泄を増加する以外に
尿素、塩化ナトリウム、尿酸などの排泄を同時に
増加させる。
応用 利水、通淋、止瀉、明目、去痰、鎮咳に主に
煎剤として用いる。尿路疾患用薬と思われる処方に
少数例配合される。また配合剤 (鎮咳去痰薬)の
原料とします。ただし、本剤は滑利、降泄の薬で
あるから禁忌とされます。
車前子

生薬・沙参(しゃじん)の薬効

神農本草経の上品に収載され、別名を「白参」、「知母」
ともいわれる。種々の本草書の記載から「沙参」の原植物
は1種だけではなく、産地によって種々の植物の根が
用いられたようです。南・北の区別がはっきりするのは
清代からで、現在の中国市場では「南沙参 (なんしゃじん)
」「北沙参 (ほくしゃじん) 」の2種があり北沙参が繁用
されています。日本で沙参と称するものはすべて南沙参
です。
キキョウ科のトウシャジン、そのほかツリガネニンジン属
植物の根を乾燥したもの。これらは中国では南沙参と
称します。
中国。安徽、江蘇、浙江のものが品質佳。貴州省は
産出量最大。その他四川、湖北、湖南、江西、福建、
河南、青海などの各省。
韓国、北朝鮮、日本など。
応用 鎮咳、去痰、強壮薬として喘咳などに用います。
類似生薬 北沙参:セリ科のハマボウフウの根及び
根茎を湯通しし、外皮をさって晒して乾燥したものです。
南・北二種にわけられているがその効は同じといわれる。
沙参

生薬・沙参(しゃじん)の薬効

神農本草経の上品に収載され、別名を「白参」、「知母」
ともいわれる。種々の本草書の記載から「沙参」の原植物
は1種だけではなく、産地によって種々の植物の根が
用いられたようです。南・北の区別がはっきりするのは
清代からで、現在の中国市場では「南沙参 (なんしゃじん) 」
「北沙参 (ほくしゃじん) 」の2種があり北沙参が繁用されて
います。日本で沙参と称するものはすべて南沙参です。
キキョウ科のトウシャジン、そのほかツリガネニンジン属
植物の根を乾燥したもの。これらは中国では南沙参と称します。
産地 中国。安徽、江蘇、浙江のものが品質佳。貴州省は
産出量最大。その他四川、湖北、湖南、江西、福建、河南、
青海などの各省。
韓国、北朝鮮、日本など。
鎮咳、去痰、強壮薬として喘咳などに用います。
類似生薬 北沙参:セリ科のハマボウフウの根及び根茎を
湯通しし、外皮をさって晒して乾燥したものです。南・北二種
にわけられているがその効は同じといわれる。
沙参

生薬・ジャスミンの薬効

生薬名を茉莉花(まつりか)といっている。
アラビア、インドなどを原産とするモクセイ科の常緑低木、
マツリカの花を用いる。フィリッピンやインドネシアの国花
として知られる。
マツリカはジャスミンとして知られているが、ジャスミンは
本来はソケイ属植物の総称である。ソケイ属植物には
花に香りをもつものが多く、マツリカのほかに
ソケイもジャスミンとして知られている。
開花直前の膨らんだ蕾を花弁を傷つけないように摘み取り、
広げて乾燥する。
花からはジャスミン油が得られる。
ジャスミンテイーはウーロン茶にマツリカの花の香り
をつけたものである。
ジャスミン油の主成分はベンジルアセテートであり、
リナロール、ジャスモンなども含まれる。
漢方では鎮静の効果があり下痢や腹痛に用いる。
ジャスミン

生薬・蛇床子(じゃしょうし)の薬効

神農本草経の上品に蛇床子の名で収載されている。
セリ科のオカゼリの成熟果実を乾燥したもの。夏、秋と
二度採取する。
日本産の和蛇床子はヤブジラミの果実である。
中国、ヤブジラミの果実は日本、韓国に産する。
精油、クマリン誘導体などが含まれる。
抗菌、抗ウイルス(インフエンザウイルスなど)作用が
報告されている。
古来より、婦人の陰疾の要薬である。陰部掻痒症に
用いる。外用では適量を使用する。煎じ液で洗浄するか粉末
にして患部に塗布する。
わが国ではセリ科のヤブジラミの成熟果実を蛇床子といって
いる。カジネン、トリレンなどの精油成分が確認されている。
ヤブジラミは全国の山野に自生し、葉はニンジンに似て茎
たけ三十から四十センチに伸び、夏季に白い花を開く。
蛇床子の大きさは卵形で長さ二〜三ミリ、全面にトゲ状
の毛が生えており、山野を歩いていて衣服にくっつくと、 
なかなかとれない
ところからヤブジラミの名がついたものである。色は淡緑色
で二個の実が密着している。
抗トリコモナス、抗真菌作用、性ホルモン作用などが知
られている。陰部湿疹、インポテンツ、不妊症などの治療
にも用いられる。
蛇床子

生薬・しゃ虫の薬効

中国ではゴキブリも養殖されている。
神農本草経の中品に収載され、地鼈、土鼈ともよばれる。
ゴキブリ科のシナゴキブリ、サツマゴキブリなどの雌の
全虫体の乾燥品。
土鼈虫;中国(河南、江蘇、河北、山東、湖北省など)。
金辺土鼈;中国(福建、湖北 、広東、広西など)
ステロイドホルモン、その他。
民間では通経、駆お血薬として婦人科に用いる。
痛み止めに口内炎、乳汁不通などに用いる。
外用には骨折、捻挫などに応用する。
外用として含嗽剤、膏薬。
しゃ虫

生薬・麝香(じゃこう)の薬効

麝香は麝香鹿の雄の生殖器と臍の中間にできる御椀
をふせたような袋状のものです。麝嚢と呼ばれる部分
を麝香鹿を捕獲して切りとります。 切り裂き取り出す
ときはその匂いは強烈で頭も痛くなり、死にそうな くらい
だといわれます。殺さないと取りだすことはできないと
思います。鹿の一種で中国雲南地方の高山地帯に
生息しています。 鹿よりは随分と小ぶりです。
現在ではワシントン条約 (希少動物保護に 関する
国際条約) で捕獲禁止になっています。何故かこれを
配合した製剤が一般市販されているのも不思議です。
この点を問いただすと、沢山買って在庫しているという
のです。何十年先の分まで在庫しているとはとても
考えにくい話で、果たして承認された分量を配合して
いるのか、担当者に聞いてみたいものだと 思います。
生薬はその分量が間違いなく配合されているかどうか
確認できないのが一番難しい点であります。ともかく、
麝香と牛黄は高貴薬という点で漢方の双璧です。麝香は
1匁 (3.75グラム) 50000円位、牛黄は1匁 (3.75 グラム)
20000円です。麝香は御椀を伏せたような鶏卵大の大きさ
で御椀部分は固い毛でおおわれていて、底の部分は
扁平で皮でできている。 この皮の部分を十字に切り裂き
中身を取り出す。小さな粒状や、粉状の やや粘着性の
ある黒褐色のものです。
このままでは他の薬と配合しても ひっついてしまうので
倍散にして調製する。普通は100倍散位でしょ うか。
倍散に使用する生薬はその製剤に配合されている薬で
乾燥性のいい ものが最適です。私は茯苓を使いました。
麝香を袋から取り出して調製する間、その匂いはその
あたりに充満し手や衣服にも染み付きます。成分は
ムスコンが主成分でその他揮発性成分などが確認
されています。効能は興奮剤、強精剤、気付けに利用
されています。マスクメロンの名前もこのムスクから
取って名付けられています
麝香

生薬・芍薬の薬効

神農本草経の中品に収載されています。古くは白花を「白芍」、
赤花を「赤芍」と称したこともありましたが、現在では外皮を
除去して乾燥したものを白芍、外皮つけたまま乾燥したものを
赤芍と称しています。日本では、外皮を除去し湯通しして乾燥
したものを「真芍」と言っています。
ボタン科の芍薬、シベリア芍薬の根である。芍薬は加工方法
によって、。通常コルク皮を除去して乾燥したものを「白芍」、
皮付きのものを「赤芍」、コルク皮を除去し湯通ししえt乾燥した
ものを「真芍」と称します。赤芍は中国。ではほかにベニバナ
ヤマシャクヤク (東北、河北、内蒙古に産し「山芍薬」。
「草芍薬」とも称する。) や川芍薬、川赤芍の根が用いられます。
そのほか日本では、「山芍薬」と称する商品があり
ヤマシャクヤクの根で品質はよくない。四国などの野生品を
採集する。現在は市場性はない。
中国 (内蒙古、浙江、安徽、河北、四川などの各省) 、
日本(奈良、北海道、長野、島根、静岡の各県) 。
抗炎症、血圧低下、鎮静 (ペオニフロリン9.ストレス性潰瘍抑制。
抗痙攣、実験的空間認知障害改善 (水エキス、ペオニフロリン9) 。
抗菌。
鎮痛、鎮痙。白芍には「補・収」、赤芍は「瀉・散」という相反する
作用があるといわれています。白芍は養血、柔肝、止痛の効。
赤芍には活血、行滯の効があるとされ、それぞれ補益薬、行血理気薬とともに用います。
芍薬

生薬・赤石脂(しゃくせきし)の薬効

神農本草経の上品に五色石脂の名で収載されている。
五色石脂とは青、赤、黄、白、黒石脂。脂のような
滑らかさや光沢があるため赤石脂の名がある。
含酸化鉄カオリン、白雲母源カオリン質粘土などで
できている。しかし、正倉院に残存している赤石脂から、
本草にいう真の赤石脂は含鉄アルカリ性粘土である
ことが明らかになっている。現在のものは含酸化鉄
カオリンなど数種のものであって、古代のものと
多少組成を異にしている。
赤石脂は中国社会で強壮強精薬として知られる
寒食散(五石散)の原料である。
古来より赤石脂より白石脂が薬用とされてきた。
中国(華北、東北、中南地方)
酸化第二鉄含有の白雲母源カオリン質粘土。
カオリナイトを主としFe2O3、Cr2O3、MgO、
FeOなどの夾雑物を含む。
胃腸病、慢性下痢、血便、月経過多、帯下のひどい症状。
収斂作用あり、おでき、湿疹に外用する。
赤石脂

生薬・縞蛇(しまへび)の薬効

しまへびの腹部をさいて内蔵を取り出し炭火で
乾燥し粉末にしたものである。
蛋白質、脂肪を含むが有効成分は未詳である。
サポニン、コラーゲンなども含まれている。
シマヘビ
中国(広西、四川、江蘇、福建省など)
「薬味、薬性」
甘、温。
「効果」
民間では鎮静作用あるとされる。
縞蛇

生薬・地膚子(じふし)の薬効

ユーラシア大陸に広く分布するアカザ科の一年草、
ホウキギの成熟果実を用いる。
ホウキギとは茎全体を束ね、草ホウキに使った
ことに由来する。ハハキギとも呼ばれ、近年は
園芸植物として属名のコキアという名でも呼
ばれている。
秋田や山形地方では農家で栽培しており、
若芽、若葉、種子を食用にする。
種子には油量が多く、成分に強壮作用のある
サポニンが含まれている。
漢方では排尿障害、膀胱炎、帯下、湿疹など
に用いる。
他の利尿薬の作用を強める働きもある。
地膚子

生薬・柿蔕(してい)の薬効

名医別録の中品に収載されている。柿は種々の部分が
薬用にされるが、柿蔕については「本草綱目」にも、
煮て飲めばしゃっくりが止まると記されている。
カキ科のカキの成熟果実の宿存した顎を乾燥したもの。
日本各地、中国(河南、山東、福建、広東省など)。
オレアノール酸、ウルソール酸、ヘミセルローズが
含まれている。
血圧降下(柿渋)。
しゃっくりを止める要薬、民間では鎮咳、去痰、
夜尿症に用いられる。
柿蔕

生薬・疾梨子(しつりし)の薬効

神農本草経の上品に収載されています。
ハマビシ科のハマビシの未成熟果実を乾燥したもの。
市場では「白疾梨」「刺疾梨」「硬疾梨」などと称します。
産地 中国 (河南、河北、山東、安徽、四川、江蘇省)
、チベット、インド。
成分 アルカロイドのハルミン、ハルマンなど、
フラボノイドのケンフェロール、アストラガリンなど
を含有する。
薬理作用 血圧低下 (水浸液) 、軽度の利尿
(アルカロイドの分画) 。
疾梨子

生薬・紫蘇梗(しそこう)の薬効

中国原産のシソ科の一年草、シソやチリメンジソ
の茎を用いる。
シソの果実は紫蘇子、葉は蘇葉といっている。
シソはアントシアン系の赤い色素の有無によって
赤シソ系と青ジソ系に分けられる。
薬用には主に赤シソ系、とくにチリメンジソが用いられる。
シソは全草に精油を多く含むが、青ジソは主に
ペリラアルデヒドを主成分とする精油を含む。
日本では一般的に茎は用いないが、中国では
茎と葉を区別して用いている。
紫蘇梗は漢方では理気の効があり、気分の欝した
症状、胸のつかえ、食物の滞りなどに用いている。
紫蘇梗

生薬・紫蘇子(しそし)の薬効

中国産のシソ科の一年草、シソやチリメンジソ
の種子を用いる。
シソの葉を蘇葉、茎を紫蘇梗(しそこう)といっている。
日本には古くから伝わり各地で野生化している。
果実を紫蘇子といっている。
果実は鎮咳、去痰薬とし、感冒などに用いられる
ほか、葉とともに魚やカニの中毒を解するといわれ
ている。
種子からとれる脂肪油はエゴマ油である。
紫蘇子

生薬・紫蘇葉の薬効

起源 シソ科のシソ、およびチリメンジソの葉および枝先、
チリメンジソの品種カタメンジソも適合する。
中国各地で広く栽培されます。
成分 精油を含むが、その構成成分は各起源植物に
よって異なり、チリメンジソおよびカタメンジソは
ペリルアルデヒド、ペリラケトンなどを含みます。
チリメンアオジソはジヒドロペリルアルコール、
リモネン、メントールなど含有します。
トラノオジソにはミリスチシン、ジラピオールリモネン
などを含有します。
栽培シソはエレミシン、カリオフィレンなどを含む。
鎮静作用 (蘇葉エキス) 。
いわゆる気剤として、発汗、解熱、鎮咳、鎮静、
健胃などの目的で、他薬と配合し、感冒、神経症に用います。
紫蘇葉

生薬・紫石英(しせきえい)の薬効

かって紫石英は紫水晶(アメジスト)のことであったが、
現在では主に紫色の蛍石(フルオライト)の鉱石が用
いられている。
また中国南部では方解石の紫色のものを紫石英として
使用している。
蛍石は加熱すると蛍光現象を示す。
蛍石はハロゲン化合物の一つで、主成分はフッカカルシウム
である。
漢方では安神薬の一つで、動悸、不安、精神不安などに用いる。
止咳、強壮の効能ありといわれる。
紫石英

生薬・磁石の薬効

世界各地に産する天然の磁鉄鉱(マグネタイト)である。
通常、火成岩や変成岩の中に入っており、鉄の原料として
用いられる。
主な成分は四酸化三鉄であり、酸化マグネシウムや
酸化アルミニウムを含むこともある。
鉄を吸引する磁生という特徴があるが、採取後放置
しておくと磁生は減退する。
磁生のあるものを活磁生、磁生のないものを死磁生と
いう。顔面が光沢があり、磁生の強いものほど良品と
される。
漢方では肝腎を補い、精神を安定させ、咳を止める
効能があり、高血圧、不安、不眠の症状に用いる。
熱病による高熱、意識混濁、痙攣などに犀角、
レイヨウ角と配合する。(紫雪)
腎虚による耳鳴りには六味丸に配合する。(耳鳴丸)
薬石効なくを代表する石薬の一つである。
磁石

生薬・紫根(しこん)の薬効

『魔女たちの22時』で紹介された内容はこうでした。
 魔女は24歳で結婚。美人で娘たちにとって自慢の
母だった。
38歳を過ぎたある日、魔女は医師から「更年期障害」
ではないか…と告げられる。 ホルモンバランスの
崩れからか、顔はやつれ、シミが目立つようになり、
まるでオバアさんに。
ある日、魔女は料理中に火傷を負う、ある薬を塗った
数日後…。火傷は回復していた。それは幼い頃、母が
塗ってくれていた「紫雲膏(しうんこう)」という塗り薬。
そして、紫雲膏がシミの肌にも効くかと、肌にぬって
みたのだが、ベトベトして塗りにくい・・。良い方法は
ないかと、紫雲膏について調べてみた。すると
 「紫雲膏」の原料である生薬の「紫根(しこん)」には、
シミやくすみを防ぎ、しわやたるみにも効果があり、
一流化粧品メーカーのアンチエイジング用コスメの
原料にもなっていた。
 早速魔女は、「紫根」でオリジナルの紫根化粧水を
作ることに!紫根15グラムを300ccの水にいれ弱火
で15分程煮詰める。(※一ヶ月分の分量です。)そして
茶漉しでこし冷まして完成!こうして出来あがったのを
朝晩肌に塗っていった。すると、一か月すぎたある日 
シミやシワがあきらかに緩和されていった!
さらにさらに、見た目の自信からか、少しずつ更年期
障害のような症状がやわらいでいった。そして、
実際の年齢より20歳も若いむきタマゴのような
つるつる肌に!以上が番組の内容でした。
※必ず使用する前にパッチテストをすることを
お奨め致します。余った紫根化粧水は冷蔵庫に
保管してください。また、保存料が含まれていません
ので早めにお使い下さい。3〜4日後には新しく
作ったほうがいいでしょう。
紫根

生薬・地骨皮(じこっぴ)の薬効

神農本草経の上品に「枸杞 (くこ) 」の原名で収載
されている。果実を枸杞子、根の皮を地骨皮と称
します。枸杞葉は枸杞茶、枸杞子は枸杞酒として
親しまれている。
痔骨皮はナス科のクコの根皮。
中国 (山西、河南、江蘇) 、韓国、本州以南、台湾
に産する。
脂肪酸、芳香族酸、ジテルペン (スギオール) 、
ステロイド、アミノ酸を含む
薬理作用 一過性血糖上昇、解熱作用。
応用 解熱、強壮薬として、結核の潮熱、咳嗽、盗汗、
吐血などに応用する。血糖低下作用、解熱作用、
降圧作用が認められている。吐血や血尿には新鮮
な地骨皮の汁を用いることもある。解熱作用;
消耗性疾患の発熱に用いる。肺結核などで盗汗
をともなう発熱や咳嗽が続くときには柴胡・麦門冬
などと配合する。結核や慢性気管支炎などの咳嗽
や微熱が続き、体力が低下しているときには黄耆・
人参などと配合する。慢性腎炎や慢性膀胱炎など
で口渇、煩燥、神経衰弱などの症状がみられる
ときには茯苓・車前子などと配合する。
地骨皮

生薬・使君子(しくんし)の薬効

宋代の開宝本草に収載される。一名を留求子
ともいう。
シクンシ科のシクンシ、およびケシクンシの
成熟果実(使君子)あるいは種子の乾燥品。
中国(四川、広東、広西、福建、湘南、貴州、
雲州など)に産する。
脂肪油約25%(主にパルミチン酸、オレアニン酸)。
そのほかフィトステロール、リンゴ酸、クエン酸、
コハク酸など。
駆虫作用(シクンシ酸カリウム)。
駆虫、健胃薬として、回虫駆除、腹痛、消化不良、
下痢などに応用する。
使君子

生薬・絲瓜絡(しからく)の薬効 

アジア熱帯の原産で中国、日本など各地で栽培される一年生
のつる性植物。
成熟した果実を水に漬けて腐らせると網状組織が残るので、
これを海綿やタワシのようにして用いる。
盛夏から夏の終わり頃、ヘチマの茎の地上50cmところで切り、
雨水が入らないように根のほうの切り口を瓶のなかに入れて
おくと一昼夜でヘチマ水が溜まる。普通は一株から2リットルの
ヘチマ水がとれるという。
このままでは腐敗しやすいので煮沸してから、濾過し、
安息香酸ナトリウムを加えておくと良い。
ヘチマ水にホウ砂を加えてよくふって溶かしておく方法もある。
ヘチマ水は、肌が滑らかになるとして化粧水にされる。
またこれを煮つめて砂糖を加えたものを鎮咳薬あるいは脚気
などの水腫の利尿薬とする。未成熟の生のままの果実、
あるいは成熟して乾燥した
果実を絲瓜(しか)、花を乾燥したものを絲瓜花(しかか)と
呼び、いずれも清熱、解毒薬とし、せき、たん、鼻ずまりなど
に用いられる。
葉を絲瓜葉(しかよう)といい清熱、解毒薬とするが、種々の
できもの、火傷に用いられる。
果実の網状繊維だけになったものを、絲瓜絡(しからく)
といい、咳や痰、
胸や脇の疼痛、腹痛、腰痛、月経不順などに用いられる。
黒焼きにしたものは止血薬として用いられる。
未成熟果の果皮を絲瓜皮(しかひ)といって、火力乾燥して
粉末とし、
焼酎とまぜて外傷やできものに貼り付ける方法もある。
果実のへたを絲瓜帝(しかてい)、種子を絲瓜子(しかし)
つる性の茎は絲瓜藤(しかとう)といっている。
絲瓜絡(しからく) 

生薬・紫花地丁(しかじちょう)の薬効

スミレ科の多年草、ノジスミレやスミレの全草を用いる。
紫花地丁の別名は地丁ともいう。
単に地丁といえばスミレ科の植物以外にもマメ科や
リンドウ科の数種類の植物も基源として含まれる。
ノジスミレの根にはフラボン配糖体やセロチン酸、
粘液質が含まれているが詳しくはわかっていない。
漢方では皮膚化膿症や腫れて痛むときに金銀花・蒲公英
と配合する。
腫れ物の妙薬として知られている。
紫花地丁
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